拍手お礼ログ


第1期 みんなから一言(全10種)

ネル「拍手ありがとう!良かったらこれ、持っていってよ!(手作りほうれん草パスタを渡す)」

チュナ「拍手ありがとうございました!ほら、兄さんもちゃんとする!」
パリス「あーあーわかったって!……あー、ドーモアリガトウゴザイマシタ」
チュナ「もっと心をこめて!もー!」

ラバン「ちょっとエッチな拍手お礼だったら良かったんだがな、残念ながら俺だ。悪いな。ま、ありがとさん」

シーフォン「は?別に拍手してくれなんて頼んでないけど?僕様が礼を言う義理なんてこれっぽっちもないね!
……まーそれとこれとは関係ないけど、僕の持ってる本読みたいってんなら貸してやってもいいよ、
関係ないけど!」

メロダーク「……拍手、感謝する」

アルソン「拍手ありがとうございます!
辺境の地でまで拍手ボタンを押す皆さんの行動はまさに博愛のたまものですね!
一般庶民でありながら輝くその精神、僕も見習わなくてはなりません!」

テレージャ「わざわざ拍手ありがとう、感謝するよ。
創作活動のモチベーションを維持するには人の反応が何よりだからね、
君の行動は管理人にとっては非常にプラスになることと思う。
かくいう私も尼僧院時代は同室の友人とノートを見せ合っては――
いや、何、なんでもないよ忘れてくれたまえ」

キレハ「……拍手、ありがとう。……何?私が素直にお礼を言うのが何か変?
失礼ね、まったくもう!」

エンダ「ハクシュって、なんだ?うまいのか?」
10
フラン「拍手ありがとうございました。
これ、作りすぎちゃったのでよろしかったらどうぞ(にこっ)(焼け焦げた何かを手渡す)」


第2期 猫耳フードと彼ら(全5種)
1 魔法使いにとっては最終装備にもなり得る高性能アイテムなのです
シーフォン「イインジャナイカワイイ」
アベリオン「よーしてめえもう一回こっち向いて言ってみろ」
シーフォン「い、い……ぎゃははははは!!」
アベリオン「おまえええ!!」
シーフォン「ひゃはははバカみてえ!おまえその格好ですごんでも全然迫力ねーから!腹いてー!」
アベリオン「うるせえ!……そーだてめーもつけろよ、よく似合うと思うぜ?」
シーフォン「は?なんで僕がそんなの……おいやめろ寄るなこっち来るな」
アベリオン「死なば諸共!」
シーフォン「っだあああやめろくそが無理矢理かぶせんな!!」
ネル「寒いから早く寺院入りたいんだけど……(兜装備済み」)

2 軽装備の人にも回避付きなので非常におすすめです
キャシアス「………フラン(ちょいちょい)」
フラン「はい、なんでしょう?」
キャシアス「………(かぶせてみる)」
フラン「きゃ、キャシアス様!?あの、これは一体……」
キャシアス「………うん」
フラン「えっと……その………」
キャシアス「……………似合ってる」
フラン「…………………あ、ありがとう……ございます……」
パリス「お前らオレもいること忘れてないか?」

3 親子連れにもどうぞ
エンダ「エメク!」
エメク「ん?なにエンダ……って、うおっ!?」
エンダ「エメクもかぶれ!オソロイだ!」
エメク「えええええ、いやあの気持ちは嬉しいけどうん、俺一応兜も装備できるからそっちの方がいいかなーなんて……」
エンダ「エンダ兜は重いから嫌いだ。こっちがいい」
エメク「いや別にエンダに兜をつけろと言ってるわけではなくて」
エンダ「だからエメクがフードをかぶればいいんだ!」
エメク「え、お揃い決定なの?確定事項なの?」
エンダ「そうだ」
エメク「……いやいやでも、エンダはよく似合うけどさすがに俺はちょっときついかな、なんて」
エンダ「ニアウ?」
エメク「うん、可愛いってこと」
エンダ「エメクもニアウぞ?」
エメク「……ちょっと微妙だけど、うん、ありがとう。でもやっぱり俺はないよね、メロダーク?」
メロダーク「いや、似合うぞ」
エメク「………」
エンダ「ニアウニアウ!」
エメク「……………(どうしよう、味方がいない)」

4 男だからって恥ずかしがることはないのです
アルソン「いやあたまには兜以外のものもいいですね!軽いと開放感があります!」
ウェンドリン「……少しも躊躇無くつけるのね…………」
アルソン「ウェンドリンさんもどうぞ!」
ウェンドリン「え、ええっ!?あの、私は遠慮するわ……」
アルソン「なんでですか?性能も良くて可愛くてとてもいいと思いますよ?」
ウェンドリン「えーと……その、私兜の方が好きだから!」
アルソン「でもさっき鎧が冷たい鉄が嫌だって言ってたじゃないですか。これなら冷たくなくてあったかいですよ!」
ウェンドリン「うっ………!」
ラバン「善意100%なのが逆に恐ろしいな」

5 勿論女の子がつけたら最高です
テレージャ「いやあ、3人揃って耳がぴこぴこしてると実に壮観だね」
アイリ「テレージャ可愛いー!キレハも可愛いー!」
キレハ「………ありがとう……あなたも似合うわよ」
アイリ「うん、ありがと!でもやっぱりキレハが一番だよね、なんたってけもみみだからね」
キレハ「変な略し方しないでちょうだい」
アイリ「ね、これって飾りじゃなくて実際使えるの?ちょっとキレハ、耳入れてみてよ耳」
キレハ「ちょっ!頭に手ぇ入れな……ひゃあっ!?」
テレージャ「おやおやおや」

おまけ 討論編
テレージャ「先日、議題『猫耳フードは誰が装備してしかるべきか』について、我々ホルムの地にて可憐な活躍を見せる探索者、女子メンバーが討議した結果を私テレージャが代表してここに君たちに伝えたいと思う。少し長くなるがしばしの間ご清聴を願いたい。
 まず初めに私たち女性は比較的荒れることもなく全員が装備可能という結論にいたった。一部には自分が付けることに抵抗を示した者もいたが、誰一人としてその者の猫耳姿に異を唱える者は居らずむしろ「可愛い」「ニアウ」「かなり親和性が高いように見受けられる」「長い黒髪とのコントラストが素敵」など大好評だったため多数決で「装備可能」ということにした。その他の者も彼女同様猫耳フード姿が概ね好評を博したため自動的に女子は全員が装備可能ということになった。ということで「周りが似合うと認めれば装備可」ということを前提においてもらって次の本題に移りたいと思う。
 本題とは有り体に言ってしまえば「男も猫耳フードは装備可能なのか」ということだ。しかし、女の中でもエンダ君から私まで幅が広いのと同じように男と一口に言ってもその容姿や性格は様々だ。よって我々は個別に対応しケースバイケースに吟味してより精密に審査したことを述べておこう。まず「似合う」の定義だがこれがまあ私たちの中でとかく見解の一致を得るまでに困難を極めたと言っていい。誰であろうと男がつけるのは似合わないという全否定派から、男性の場合は外見のみならず装備した時のリアクションや中身とのギャップを含めて総合的に判断すべきであるという寛容派、本人の自主性を尊重すべきではないかという自主尊重派までが入り乱れた活発な議論が行われた。「周りが似合うと認めれば装備可能」の原則に沿わない部分もある自主尊重派には今回の討議については意見の再検討を求め了承してもらったが、残り否定派と寛容派の間での折衝には時間を大幅に取られた。元々性能が極めて高い装備であるのも考慮して、男だから可愛いのは全て駄目というのは男女差別ではないかという寛容派の主張に一時はその場の全員が押されていたが、現実問題猫耳フードをつけた成人男性と共に行動することは場合によっては精神的な障害ともなりえ、例えばHPMPギリギリの戦闘でこの攻撃を外してはならないというときにそのような姿が目に入ったら集中力が切れてしまって困るという意見には寛容派も口を閉ざすしかなく、最終的にはそのような実際場面においても周りに悪影響を及ぼさないような者を「似合う」として装備可能と決定する方向が定められた。
 次に個別検討の流れを簡単に説明しよう。まず我らがアベリオン君であるが、彼が猫耳をつけている姿を各員に想像してもらって判定してもらったところ「まあ許容範囲かしら」「ニアウ」「面白そうだからOK」「見てみたいです」「女顔というわけではないが何処と無く少年の面影を残す顔立ちと猫耳の組み合わせは見る者に不快感を与えはしないだろう」という意見のもと装備を可決した。大体同様の理由で可決されたのがシーフォン君で、彼も実際の年齢がメンバー中最も若いというところが決め手になったと言っていいだろう。更にはアルソン君も装備を可決されたが、彼については「アルソンだから」という意見にもならない意見が大勢を占めた。さすがのアルソン君と言ったところだが、本人の抵抗がなさそうなところも自主尊重派には大きかったのではないかと個人的に分析している。装備可能と決定された人員は以上だ。
 次に否決された者たちの理由についても述べていこう、不公平にならないようにね。まずラバン殿については「お年を召しすぎている」という意見と「お年を召しているからこそ逆に可愛いものとの反発がなくなる」という意見が真っ向から対立したが、最終的には「伝説の剣客にそれだけは勘弁してほしいの」という切なる訴えが中庸派の心に届き多数決で否決となった。次にメロダーク君についてだがこれが一番あっさりと否決されてしまった。私などは結局認められないとしてももう少し議論を深めるべきであるとは思ったのだが、「どうせ脱いじゃうよ」の一言に返す言葉はなかったね。最後にパリス君についてはかなり意見が割れて会議が紛糾した。「絶対面白いよ」「案外いけそうだ」という意見に同調する動きもなくはなかったのだが、「猫耳で『激怒』されたら1ターン笑っちゃって行動が出来なくなります」という実際のデメリットも考慮して最終的には装備不可ということで話がまとまった。
 以上を要約すると、「猫耳フードは装備時の姿をPTのメンバーが見て平常心でいられる者を装備可能とする。具体的には女子全員とアベリオン君、シーフォン君、加えてアルソン君である」ということだ。さてこれが結論になるが、今までの説明で疑問や異論があった場合は遠慮なく発言してくれたまえ。ではこれから質疑応答の時間としよう」
アベリオン「あまりのかっとび具合に唖然とせざるを得ない気持ちと激しく異議を唱えたい気持ちが重なりあってどうしたらいいかわからない」
シーフォン「バカだろ、お前らバカだろ、ホンットバカだろお前ら」
アルソン「テレージャさんスゴいです、議長みたいで格好良いです!」
テレージャ「はっはっは」


第3期 風邪っぴきの君と(全10種)
1 幼なじみって
ネル「アベリオーンお粥出来たよー」
アベリオン「おー……」
ネル「お薬も作ってきたから、食べ終わったら飲んじゃいなね」
アベリオン「……苦くねーだろーな」
ネル「流石にその年になって苦いからヤダと言われるとは思ってなかったわ」
アベリオン「るっせー(なんだか子ども扱いじゃねーか)」
ネル「(なんだか出来の悪い夫を持ったような感覚だわ)」

2 帰れないから
シーフォン「……なんで僕様がお前の面倒見なくちゃなんねーんだよ」
フィー「ご、ごめんねシーフォン君……」
シーフォン「お前のお友達も案外薄情だよな、どこの馬の骨ともしれない奴に親友を任せて自分はさっさと家に帰っちまうんだからなあ?」
フィー「……それは仕方ないよ、だって、二人にはまだ帰る家があるんだから、それは、帰らないと、駄目なんだよ……」
シーフォン「…………」
フィー「ごめんねシーフォン君、迷惑かけて。私は大丈夫だから、うつっちゃうといけないし、自分の部屋に戻ってて、ね?」
シーフォン「…………ほんっと、迷惑だなオマエ」
フィー「………うん、ごめ……」
シーフォン「これで明日お前の容態が悪化してたら絶対僕があいつらにうるさく文句言われるんだ」
フィー「……それは……うう、そうとは限らない、と言いたいけど……」
シーフォン「だから明日までには絶対治せ。ほらタオル貸せ」
フィー「…………え」
シーフォン「お前のためじゃないからな!僕のためだ、僕の!僕はお前がどうなろうと知ったこっちゃないけど、お前が治らないと僕が困るんだ!」
フィー「…………うん」
シーフォン「……笑うな!」

3 早死にすっぞ
フラン「キャシアス様、お加減はいかがでしょうか?」
キャシアス「ああ、だいぶ良くなった」
フラン「そうですか、それは良うございました……」
キャシアス「……これもお前がずっと看病してくれたおかげだ。感謝する」
フラン「いえ、そんな……!あたしは使用人として当然のことをしたまでですから……!」
キャシアス「……ならば、出来すぎた使用人に感謝するのは主の義務であろう。目を覚ました時お前が側にいることでどれだけ安心できたことか……」
フラン「キャシアス様……」
キャシアス「(俺の側にいる間は厨房に立ち入っていないということだからな……とは言えないから俺は駄目なのはわかっているんだが、しかし、この瞳に見詰められてそのようなことを言える奴がいるだろうか、いやいない)」

4 母はかくありき
アルソン「ウェンドリンさんが風邪をひいたと聞いてとんできました!」
ウェンドリン「ええ、とりあえずその大声が頭に障ってしょうがないから、ボリュームを落としてくれないかしら?」
アルソン「あ、すいません!えーとこっちの椅子に座っていいですか?お見舞い色々持ってきたんです!」
ウェンドリン「(まるで反省が見られない……)」
アルソン「リンゴお好きですか?持ってきたので剥きますよ!」
ウェンドリン「……嫌いではないわ」
アルソン「良かったです!じゃあちょっと待っててくださいね」
ウェンドリン「…………(小さい頃、私が風邪をひいたときお母様もこうしてベッドの横で果物を剥いてくれたわね……それだけは絶対使用人にやらせもせずに)」
アルソン「あ、ウサギさんにも出来ますけど、そっちの方がいいですか?どうします?」
ウェンドリン「………あなたって本当に母親みたいね」
アルソン「ええっ、お母さんにはまだ早いですって!」

5 不器用
キレハ「……なんでまたわざわざひばり亭で寝込むのよ。自分の家があるでしょうに」
ヴァン「ここならきっと頼まないでも世話をしてくれるお節介が沢山いると踏んだんだ」
キレハ「…………そうね、人望厚いあなたならきっと沢山面倒見てくれる人がいるでしょうから、私は帰っていいわね」
ヴァン「まあ待てせっかく来たんだからタオルくらい取りかえていってくれ」
キレハ「…………でも意外ね。病気のとき他人に寄りかかるなんてあなたは嫌う方だと思ってた」
ヴァン「…………他人よりも、今のいっぱいいっぱいなパリスに負担をかけたくない」
キレハ「…………ああ」
ヴァン「心配するなと言っても何か自分に出来ることがないか探す奴だし、それに……」
キレハ「……それに?」
ヴァン「…………ないとは思うが、万が一チュナに移ったりでもしたら、困る」
キレハ「…………やっぱりあなた、弱ってるのね。じゃなきゃそんなこと私に言わないでしょう」
ヴァン「………かもな」
キレハ「もう少し普段からそれくらい素直になった方がいいわよ、余計な誤解も招かないし」
ヴァン「………ブーメランって表現知ってるか」
キレハ「……知らないけど、推測は出来るわ。やっぱり自分の部屋に戻っていいかしら」
ヴァン「待て待てせっかくだから病人食の一つでも作ってくれ料理人」
キレハ「せっかくだからのレベルが上がってるわよ。………まあ、でも、せっかくだから」
ヴァン「……だから?」
キレハ「不器用な家族への思いやりに免じて、スープくらいは作ってあげるわ。下で部屋を追い出されて拗ねてるお兄さんにもついでに振る舞ってあげるわよ」
ヴァン「………盛大なお心遣いに感謝いたみいるね」

6 手がかかる
アイリ「喉渇いた、お水!あと体拭きたいからぬるま湯であたためたタオルちょうだい!引き出しのあたしのとこの、右っかわにあるピンクの薔薇が角に刺繍してあるやつ使って!」
パリス「あーはいはいわかったわかった!」
アイリ「それから夕御飯は卵粥がいいな〜ほら母さんが昔作ってくれたやつさ〜」
パリス「あーあれか……って今うち卵ねえんだけど」
アイリ「じゃあ買ってこいよ」
パリス「おいお前兄貴をパシリと勘違いしてねえか?」
アイリ「やだぁ、そんなことないよぅお兄ちゃん☆」
パリス「止めろキモい」
アイリ「ですよねー」
パリス「ここぞとばかりに人を使いやがって……まあいい、じゃあオレは外出てくるから、おとなしく寝てろよ。ほれタオルと水」
アイリ「はーいあんがと!」
パリス「ったく……じゃ、鍵かけとけよ」
アイリ「行ってらっしゃーい」
パリス「行ってきます」
アイリ「(でもさ、何も手の打ちようがないよりは、こきつかわれる方がまだマシでしょ?)」

7 お嬢様ですから
テレージャ「ま、私に出来ることはこれくらいかね。あとはゆっくり寝ているといい」
エメク「いやあ、すいません……体調管理がなってなくて。治癒魔法までかけてもらって」
テレージャ「いやいや、そもそも君が我が家を追い出されて慣れぬ宿で体調を崩す羽目になった原因は我が祖国、我が同胞にあるといってもいいからね」
エメク「………それは、テレージャさんのせいでは……」
テレージャ「……ああ、私個人の意思とは何も関係ない、どうすることも出来ない世の流れさ。所詮私も歴史の中で翻弄される民の1人だったということだが……少しぐらいはそれに反抗してみたいと思わないかね?」
エメク「………テレージャさん」
テレージャ「ま、そんなわけで私の勝手な自己満足だから君は全く気にすることはない」
エメク「……どうも、ありがとうございます」
テレージャ「うん、どういたしまして。……ところで」
エメク「はい?」
テレージャ「私が実家で体調を崩したときはエルパディアから取り寄せた鴨の肝を使ってリゾットを作ってもらって栄養を付けたりしていたものだが……ここにはそんなようなものはないのかな」
エメク「……お気遣いは感謝しますが、すいませんお嬢様無理はなさらずにお願い致します」

8 気遣い無用
マナ「医者の不養生……って言うんですかねこういうの。巫女の不養生?」
メロダーク「…………」
マナ「治す方が風邪引いてちゃ世話ないですよねえ」
メロダーク「…………」
マナ「人のお世話なら慣れてるんですけど自分で自分の看病はしにくいから困ったものですね」
メロダーク「…………」
マナ「そういえばこの間うちに来たお祖父さんがですね、あそこのご夫妻はお子さんがナザリに上京してから長いんですけど……」
メロダーク「……マナ」
マナ「……はい?」
メロダーク「無理に話すな」
マナ「…………」
メロダーク「…………」
マナ「……でも、退屈じゃありませんか。看病といってもずっと私の側に座っているだけで……」
メロダーク「退屈ではない」
マナ「……はあ」
メロダーク「お前が苦しんでいるのなら側にいること以外にすることはない」
マナ「…………」
メロダーク「……それともお前が退屈なのか」
マナ「いえ、そういうわけではないのですが……」
メロダーク「そうか」
マナ「…………(こういう人だったわ、そういえば)」

9 爺
ラバン「いつもの生意気さ加減もそうなっちゃ半減か?」
アベリオン「……なんでラバン爺がここに」
ラバン「ネルに頼まれたんでな。自分は家の手伝いがあるから、時間があったら見ておいてくれって」
アベリオン「……あいつ……別に一人でも平気だっつったのに……」
ラバン「なんだ、やっぱりネルが良かったか?青春だな」
アベリオン「ばっ、ちげーよ!何変な勘違いしてんだよ!!」
ラバン「元々器量は悪くはなかったが、なかなか別嬪さんに育ったしなあ。それに何と言っても気立てがいいからな、嫁さんに貰うならああいうのだぞ」
アベリオン「だからちげーって!!何発想飛躍させてんだ!………ッ、ゴホッ、ゲホッ」
ラバン「あんまり声あげると体に障るぞ」
アベリオン「誰のせいだよ……あーくそ、ぜってぇコレ熱上がった……」
ラバン「ま、安静にしとけ」
アベリオン「っていうか本当に見るだけかよ……看病っていうのかそれ……」
ラバン「薬なんかは全部ネルが作ってくれたんだろ?それにまあ、寂しがりやには一緒にいるのが一番の薬だって話だな」
アベリオン「誰が寂しがりやガハゴホッ!」
ラバン「いやお前は本当に素直な反応してくれるなあ」
アベリオン「…………クソジジイ」

10 カゼになって
エンダ「エメク、エンダと遊べ!」
エメク「……ごめんエンダ、今日はちょっと……風邪ひいてるから……また今度にしてくれるかな……」
エンダ「カゼ?エメク、風になっちゃったのか?千の風か?」
エメク「違う、その風じゃない、まだ死んでない、あの大きな空を吹き渡ってない」
エンダ「エメクが風だったら、エンダは空を飛べたのかな」
エメク「……?」
エンダ「でもエメクは風じゃなかったから、エンダは飛べないんだな」
エメク「…………昔みたいに、空、飛びたい?」
エンダ「んー、エンダがエンダじゃなかったときは、雲を食べながら羽ばたくのがすっごく好きで、風とは友達で、ずっとずっと向こうから太陽が顔を出すのを見下ろすのが好きだったから、もう一回飛べるなら飛びたいな」
エメク「……そっか……。……ごめんな」
エンダ「ん?何でゴメンなんだ?」
エメク「だって、空飛びたかったんだろ?人間の俺じゃなくて、例えば鳥とかに名前をつけてもらってたら飛べたかもしれないなって……」
エンダ「そうだな」
エメク「…………」
エンダ「でもエンダはエンダがいい」
エメク「……え?」
エンダ「エンダは飛べないけど、エンダになったからエンダは走れるようになった。エンダは全然ちっちゃいけど、エンダになったから木の下から見上げる光が綺麗だってことを知った。エンダはエンダになったから、エメクやみんなと喋れるようになった」
エメク「…………」
エンダ「エンダはエンダを気に入ってるんだ!エンダはエンダがいい!」
エメク「……そっか。良かったよ」
エンダ「だからエメクはエンダと遊ぶんだ!エンダは飛ぶのと同じくらい走るのが大好きだから、エメクはエンダとかけっこするんだ!」
エメク「いやごめんだから風邪ひいてるから!ちょっ人の上に乗るなそこで暴れるなー!」


第4期 チョコレートにまつわる悲喜こもごも 全5種
1 どっちがどっちに取られても嫌だということ
アベリオン「ネルーチョコくれー」
ネル「はいよー」
アベリオン「さんきゅー」
シーフォン「……軽っ」
ネル「伊達にずっと幼馴染みやってないからねえ」
アベリオン「毎年のことだしな」
シーフォン「…………ふーん」
ネル「あ、でも今年はシーフォン君にも用意したよ」
シーフォン「は」
アベリオン「え」
ネル「どうせいっぱい作るから、包み一つ増えるだけだったしね。はいどうぞ」
シーフォン「……………………お、おー……」
アベリオン「……………………」
ネル「なるべく早めに食べてね……って、どしたのアベリオン、ひどい顔」
アベリオン「…………………………別に」
シーフォン「……っだよお前だって貰ってんじゃねーかよ」
アベリオン「別になんでもねーって」
ネル「……別に、パリスとかにもあげてるの、知ってるもんね?」
アベリオン「だからなんでもないっつってんだろ」
シーフォン「露骨に嫌そうな顔しやがって、何だよなんか文句あんのかよ?」
アベリオン「何もねーよ」
ネル「……シーフォン君がもらうのが嫌なの?」
アベリオン「……っ、ちがっ、お前何言って」
ネル「わたしが、シーフォン君に、あげるのだけが嫌なの?」
アベリオン「…………ば、ち、ちっげーよ!何言ってんのばっかじゃねーの!」
シーフォン「………………………………なんだよそれ」
ネル「(あー真ん中にいたいんだなー)」

2 【それでも俺は】メイドの飯がまずい【愛してる】
キャシアス「妹かメイドかと言われれば即座にかつ確信を持ってメイドだと答えてきた俺だが、それでも今日この日ばかりは、パリス、交換してくれないか」
パリス「 だ が 断 る 」
キャシアス「…………うん」
パリス「…………オレんち来るか? 狭いけど、一日隠れるぐらいなら何とか……」
キャシアス「…………いや……ずっと隠れ続けてはいられない、いつかはやはり受け取らなければならない。新鮮なブラックプディングか、腐敗したブラックプディングか、それが問題だ……」
パリス「絶望の二択、いやそもそも二択ですらねぇ、どうしたって我思うのかよ」
キャシアス「アークフィアの加護を賜った幸運な日はポララポになることもあるが……彼女が気合いを入れれば入れるほど、生命の法則をねじ曲げる確率が跳ね上がるから……今日の厨房は本人以外出入りを控えるようには言ってある」
パリス「本人に厨房出入り禁止すれば早いんじゃねえの」
キャシアス「……………………」
パリス「……オレが悪かった」
フラン「あ、キャシアス様! ここにいらっしゃったんですね!」
キャシアス「…………フラン」
フラン「あ、その、あのですね、その、頑張ったんですけど……あたし……」(手持ちの箱がうねうねしている)
キャシアス「……ありがとう。活きがいいのを持ってきてくれたんだな、嬉しく思う」
フラン「…………キャシアス様……」
パリス「(キャシアス、お前…………漢だぜ……!)」

3 For you from us
エンダ「エメク!チョコレート!チョコレート!」
エメク「はいはいどうぞお姫様」
(エンダ、無心で食べる)
エメク「……この分だと俺がエンダから貰えるのはいつだろうね」
メロダーク「……貰いたいのか」
エメク「……いや、別にアレな意味じゃないけど、なんかこう普通にこの子が人にそういう贈り物をしようって思う日はいつ来るのかなーっていうのであって、他意はないよ、うん、ない」
メロダーク「…………エンダ」(ちょいちょい)
エンダ「ん?なんだー?」
メロダーク「…………」(ごそごそ)
エンダ「お?おー…………わかった!」
エメク「?」
エンダ「エメク、これやる」
エメク「……チョコレート」
エンダ「エンダからだ!って言えってメロダークが言ってたぞ」
メロダーク「……こら」
エンダ「ん?」
エメク「…………ぷっ」
メロダーク「…………」
エメク「ははっ!……二人とも、どうもありがとう」

4 チョコは食べるもの、空気は吸うもの
アルソン「皆さん今日はバレンタインなのでチョコプリンですよー!」
ラバン「男の手作りにゃあ何の付加価値もないからなあ」
ウェンドリン「と言いつつしっかり自分の分は確保するのね」
ラバン「そういうお前こそ」
ウェンドリン「……だって、美味しいんですもの」
アルソン「あ、美味しいですか?良かったです、ウェンドリンさんのために作ったので!」
ウェンドリン「……え、それって、どういう」
アルソン「今日のプリンは良い卵と牛乳を買って筋力増強のためのタンパク質が豊富なのを選んだんです!これで今からの探索もバッチリですよ!」
ウェンドリン「………………ああ、そうなの」
ラバン「(フラグが折れる音がした……)」

5 女子高ノリに野性味をほんのちょっとだけ入れてみた
キレハ「まあせっかくだから、イベントにのるのも嫌いじゃないし、手作りチョコを作ってみたわよ」
テレージャ「ありがとう、お返しは一ヶ月後楽しみにしておいてくれ」
キレハ「……何かすごく貰う側で手慣れてる気がするのはつっこまないでおくわ」
アイリ「わーキレハすごいすごーい!ありがとう!おいしそー!」
キレハ「そ、そんなたいしたもんじゃないわよ」
アイリ「え−、すごいよ!豆からここまで手作りしちゃうなんて!」
キレハ「いや、さすがにそこからはやってないわよ!?」
アイリ「やっぱあたしも野伏マスターとしては一から作る心意気じゃないとダメかな、かっさばくぐらいしないと」
キレハ「何を!?」
アイリ「……ねーキレハ、お返しは何が良い?豚か羊か牛か」
キレハ「かっさばくの!?というかお返しに肉が来るの!?ホワイトデーが犠牲祭になるわよ!?」
テレージャ「アイリ君、オリジナルを求めるのもいいが、やはりホワイトデーの定番と言ったらマシュマロやキャンディーだよ」
アイリ「あそっか、じゃあ腸の中にキャンディーを詰めてマシュマロであえて」
キレハ「やめて!!そんなポララポ地獄の郷土料理にだってなりはしないわ!!」

チョコ話おまけの後日談賢者主以外パターン

1 彼の真実の勇気と愛は後世に伝えられたとかどうとか
キャシアス「虹色の象が空を飛んで微笑んでいる俺の大宇宙が爽やかにすりつぶして壁が折れるほど騒々しいコッペパンの散りゆく故に我在り」
パリス「キャシアース!!キャシアース!!!」

2 いっぱい売られてたから買ってきたんだけど別にそんなに時期にこだわってたりはしなかった
エメク「ところで何でメロダークがチョコ持ってたりしたの?珍しい」
メロダーク「…………」
エメク「普通の板チョコだったからもらったってわけでもなさ、そ…………」
メロダーク「……今から作れば今晩には出来上がるかと」
エメク「ごめんメロダーク俺今日すっごい大事な用があったことをたった今思い出してこれからシリンに一日泊まりがかりで行かなきゃならないんだ、ああそうだ悪いけどメロダークも一緒に来てくれないかな二人の方が何かと心強いしさ、あっちで食事は出してくれるだろうから食べ物とか抜きで荷物は最小限にして」
メロダーク「………………わかった」
エメク「うん、ありがとう(回避……!)」
メロダーク「(まあ腐るものでもないし、無理に今日でなくとも帰ってきてからでいいか)」

3 リア充は私が爆発させる
アルソン「ウェンドリンさーん!今日はお疲れ様でした!」
ウェンドリン「アルソン殿……?お疲れ様です、ええと、わざわざ我が家においでいただくなんて、何かご用かしら?」
アルソン「はい!本当は遺跡から出てきたあとに渡そうかと思ってたんですけど、これ!」
ウェンドリン「え、これって……」
アルソン「チョコレートがちょっと余ったので、トリュフにしてみたんです。量が少なくて皆さんに行き渡らなさそうだったので、ひばり亭では内緒にしちゃいました。あ、台所貸してくれたオハラさんには口止め料ってことで一つ貰っていかれたんですが、あとは全部ウェンドリンさんにあげようと思って!」
ウェンドリン「わた、し、に……?」
カムール「おーっと右手と左手と右足と左足が同時に滑ったあ!」
アルソン「うわあっ!?」
ウェンドリン「お、お父様!!」
カムール「すまん事故だ」
ウェンドリン「狙ったでしょう!グリムワルド家に代々伝わる剣術の踏み込みで的確にチョコレートを狙ったでしょう!」
アルソン「ウェ、ウェンドリンさん、事故だって言ってるじゃないですか」
ウェンドリン「あなたは少し人を疑うことを覚えて!フラン!」
フラン「はい、ウェンドリン様」
アルソン「わ!?チョ、チョコがいつの間に……!」
フラン「お部屋に紅茶と一緒にお持ちしますね」
ウェンドリン「そうしてちょうだい。アルソン殿、わざわざこのためにご足労いただき誠にありがとうございました。確かにお受け取りしました。ろくなおもてなしも出来ずに申し訳ありませんが、夜も遅いですので、今日はお帰りを願えますでしょうか?また我が父の手が滑るかもしれませんので」
アルソン「え、あ、はい……」
ウェンドリン「では、失礼いたします。また明日」
アルソン「……閉じちゃいました」

カムール「許さん!大公閣下が許しても私が許さん!フラン、それをこちらへ渡せ、主の命令だ!」
フラン「…………」
ウェンドリン「……お父様、私、例え道ばたの石ころであろうとも、それが心のこもった贈り物ならばその心ごと受け取り大事になさいというお父様の教えを尊敬し受け継いでいきたいと思っております」
カムール「……ぐ……」
ウェンドリン「それをお父様自身が否定なさるというの?河へ還ったお母様がお聞きになったら何て言うか……」
カムール「…………」
ウェンドリン「わかってくださったようで、何よりです。では私は自室に戻りますのでこれで」
カムール「……ゼペック」
ゼペック「フラン、紅茶は私が入れておくから、お前は支度を手伝いなさい」
フラン「はい」
カムール「…………」

フラン「ウェンドリン様、こちらへ置いておきますね」
ウェンドリン「ええ、ありがとう。……本当にあの人は美味しそうに作るわね。本当に、美味しいし……」
フラン「……ウェンドリン様、少しお顔が赤く見えますが」
ウェンドリン「フラン、余計なことは言わなくていいの」
フラン「……はい」

4 羊採用
アイリ「キレハは料理上手だよねえ、羨ましいなー」
テレージャ「君も出来るじゃないか」
アイリ「出来るけどー、基本ぱぱっと適当にやっちゃうからあんま上手じゃないんだよね」
キレハ「私も最初から手際よく出来たわけじゃないわよ。ただ、旅に出てから自然と覚えたの。いつまで経ってもへたくそなままじゃ食べる自分がつらいし、誰か代わりに作ってくれるわけでもないしね」
アイリ「…………そっか、そうだよね」
キレハ「……まあ、誰かのために作るというのも、それはそれで勉強にはなるし、悪くはないけれど」
アイリ「キレハ……」
キレハ「……何よ」
アイリ「じゃあ、あたしの勉強のためにも食べて感想聞かせてくれる?お返しに作った羊の腸詰めマシュマr」
キレハ「この力は使いたくなかった……」
テレージャ「おおっと混沌混沌」